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2012-01

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サイボーグになりたい

本日はyasの投稿記事です。


 先月最終回を迎えたアニメ「輪(まわ)るピングドラム」が面白いです。
作品の内容についてここでは実験的要素が大きいこと、
作画と音楽が素晴らしいことにだけ言及しておきます。
70年代から80年代、90年代までの世相や事件を織り込みながら時代はまさに現代。
すべての時代を経験している者にしか分かりえぬところもあり、
果たして90年代に生まれた主人公世代にこれが伝わるんだろうかとも思います。

 作中にイリュージョンのような形で挿入される「生存戦略!」というパートがあり、
プリンセス オブ ザ クリスタルという異種生命体?が冒頭に高飛車な調子で宣告する
「きっと何者にもなれないお前たちに告げる!」という台詞が毎回心に刺さります。
主人公世代の高校生なら笑って聞いていられるこの台詞も、
だんだん歳を取るにつれ「もしかしたら何者にもなれないかもしれない」になり、
ついには「やっぱり何者にもなれなかった」になります。
このことに気付いた瞬間感じる寂寥感といったらありません。

 三月の末日に南三陸町の歌津に行ってきました。
父親の古い知人が住んでおりもう何十年も折に触れ海の幸を送ってくれます。
航空写真で高台の家が無事であることは確認できていたのですが、
震災ですべての通信手段が途絶し、思い余った父親は手紙を書き出しました。
一笑に付すというわけにもいきません。
実際に訪ねるのは初めてでしたが家は簡単に探し当てられました。
迷うような市街地そのものがありませんでしたから。
途中の中田町石森地区は石ノ森章太郎先生の生地で記念館もあるのですが、
残念ながら震災の被害を受け休館中でした。

 南三陸の瓦礫の山を見ながら「なれるものならサイボーグになりたい」と思いました。
あの情景を前に生身の人間一人ではあまりに無力です。
しかしながらたとえサイボーグになれたとしてもたった一人ではいまだ無力に等しい。
たとえサイボーグになっても人間は協力し助け合わなければならない。
それが人間個々人の能力適性に差があることの意味であり石ノ森先生からのメッセージであります。

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