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舟唄とサウダージ

本日はyasの投稿記事です。


 音楽に限らずブラジルの文化を理解するで上で
重要な概念「サウダージ」について質問されることがあります。
多分に情緒的でなかなかに説明しづらいのですが、
「秋の日のヴィオロンのひたぶるにうらかなし」のかなしではないかと思っています。
それでもまだよくわかりませんが。

 ブラジルの文化的基幹国といえるポルトガルにも同じように
「サウダーデ」という良く似た概念があります。厳密にいうと違いは発音だけではないようです。
これはよく「船乗りを港で待つ女の気持ち」と説明とされます。
でもこれって日本の演歌の主題によく似たものがありますね。ご存知八代亜紀の名曲舟唄です。
実際彼女はポルトガルの人気歌手Misiaと共演しています。
もちろんこのMisiaは日本のポップシンガーではなくポルトガルの民謡ファドの歌い手です。
このようにポルトガルの「サウダーデ」は日本人にも比較的理解しやすい概念と思います。

 一方で「サウダージ」ですがこれはブラジルに渡ったポルトガル人が持ち込んだ「サウダーデ」に、
さらにアフリカから連れて来られた黒人の望郷の念、怨嗟の気持ちが加味されたものと
個人的には理解しています。
音楽的に解析するとポルトガルの哀愁を帯びた旋律に
アフリカの情熱的なリズムが合わさって出来上がったものがブラジル音楽であると。
一般に陽気でにぎやかなリズムに乗って演奏されますが旋律そのものは物悲しいですね。
陽気で楽天的なブラジル人も良く良く聞いてみると
それぞれがよんどころのない事情を抱えて生活している。
そんなふうに思えてきませんか?

 故国を離れたブラジル人達が日本で生活し始めてすでに20年以上が経ちます。
再び海を渡った「サウダーデ」が今度は日本でたとえば演歌と出会い、
まったく違った概念に生まれ変わるかもしれません。あるいはそれはもう始まっているのかも?
「フナウダージ」とか?

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